文字を持たない少数民族による 家族のための途方もない手仕事
中国西南部に暮らす少数民族、ミャオ族。 文字を持たないミャオ族は、歌で民族の物語を伝え、刺繍で神々や生活を描いてきた。 その刺繍は、芸術的なセンスと、卓抜な技術で知られる。 綿花や麻の栽培・糸つむぎから装飾まで、一着を仕上げるのに何年も費やすことも珍しくない。世にも美しい刺繍は、王侯・貴族のためではなく、庶民のためのものであり、身近な人を守る魔除けであった。 芸術にまで昇華した貴州省のミャオ族による刺繍をあますことなく伝えるビジュアル書。長い時間をかけてつくられた衣服のように、長く親しまれるように、本書は緑色の糸かがりで丈夫に仕上げた上製本です。