牛の「皮」が「革」となるまでの過程を丁寧に追いかけた、ほかに類を見ない写真集です。
牛革の生産量が全国一の兵庫県たつの市。地元出身・在住の著者は、15年にわたり革なめしの職人たち(タンナー)の元に通い、撮影を続けてきました。
また、革なめしの工場だけではなく、牧場や食肉処理場から革製品の製作現場まで、牛革にかかわるすべての過程を取材することで、牛の「いのち」について考え続け、それを生かし切る職業に誇りを持って取り組む人々の声を聞き続けてきました。
巻末には、革なめし工場の三代目を継ぐタンナーへのインタビューを収録。個人の目線から、革なめしの歴史や工場の一日、「皮革産業とともに生きる」ことのリアリティを伝えます。