うさぎたちが導く奇想の天地へ 田中望作品集
座礁鯨を描いた大作「ものおくり」で2014年VOCA展で大賞に輝きアートシーンに鮮烈に登場、その後もさまざまな地域に滞在し、その地に暮らす人たちと農作業、年間行事、祭礼などをともにし、土地の伝承や民話などのフィールドワークから作品を作り続けてきた田中望。
時に全幅数メートルにも及ぶ巨大な画面に、奔放に、精緻に描かれた奇想の天地と、画面を埋めつくす数千もの兎。デビュー作(東北芸術工科大学卒業制作)にして代表作「ハレノノヒ」、参詣曼荼羅の形式を借りて描かれた「山の神の縁日」「火の同盟」はじめ6作品を収録。単なる複写ではなく、絵の世界にもぐり込むように接写、一枚の作品を数十の場面で再現した驚異の作品集。英文併記。