1945-52年・占領期京都の姿をカラーで残した貴重な記録がアメリカに残されていた!
米軍関係者がコダクロームなどのカラースライドフィルムを使って撮影した大量の個人写真は、そのほとんどが撮影者によってアメリカに持ち帰られたままであったが、近年になって世に出てくるようになった。
編者たちが調査・収集した写真を中心に、アメリカに残されていた膨大な個人写真群のうちから、京都で撮影されたものをピックアップして、209点を高精細画像で掲載。
それらは、モノクロームのイメージに覆われていた占領期京都の姿を、豊かな色彩と共に鮮やかに生々しくよみがえらせる。
そこにあるのは、いまと変わらない日常や生活、あるいはもはや跡形もなくなったなつかしい街角や生き方、いたるところに見られる戦争の影――。ひとつひとつの写真が、人それぞれに新たな発見を呼び起こすに違いない。
各分野の研究者たちが、それぞれの視点から、写真に写っていること、写っていないことを読み解いた各論16本を収録。
※本書は2021年7月に京都文化博物館で開催された展覧会の図録の増補新版です。写真点数を倍増させ、コラムを改訂・増補しています。また、2023年2月4日から4月2日まで同館で開かれる「続・戦後京都の「色」はアメリカにあった!」の公式図録です。
著者について
植田憲司(うえだ けんじ)
京都経済短期大学専任講師
衣川太一(きぬがわ たいち)
神戸映画資料館研究員、フィルム資料研究者
著書『占領期カラー写真を読む ―オキュパイド・ジャパンの色』(岩波新書、2023年、佐藤洋一との共著)
佐藤洋一(さとう よういち)
早稲田大学社会科学総合学術院教授
著書『占領期カラー写真を読む ―オキュパイド・ジャパンの色』(岩波新書、2023年、衣川太一との共著)