カーボカウントをわかりやすく、もっとかんたんに!
責任編集の川村智行氏らがカーボカウントを導入したころは、
カーボカウントもまだ認知度の低いものでした。
川村氏らのグループが臨床でカーボカウントを使い始め、研究会や学会で報告し始めた2003 年ごろには、
「日本食では合わないでしょう」
「西洋のように単純な食事ではないわが国では無理だ」といった意見をいただきました。
このような疑問を払拭して、多くの1型糖尿病の患者さんたちに
カーボカウントの有用性を知ってもらいたいという思いから、
何より短く、いいやすいと考え、カーボカウントと命名し、川村氏らは活動を続けてきました。
そして今では、糖尿病に関係する医療者であれば、
カーボカウントを聞いたことがない方はいないぐらいの用語になりました。
また、糖尿病の関連学会で1型糖尿病に関する研究や症例報告では、
カーボカウントが当然のように出てくるようになりました。
しかし現在、どの程度の1型糖尿病の患者さんが
実際にきちんと使えているかという点では、十分ではありません。
「糖質量の見積もりができない」
「計算が難しい」という意見を聞きます。
そこでこのたび、川村氏らが積み重ねてきた経験をもとに
『さらにかんたん!カーボカウント』を出版することにしました。
さらにわかりやすく、もっとかんたんに、カーボカウントを始め、
使いこなしていただくことができるように工夫しました。
また、本文中では、患者さん自らが開発された
カーボ読み取り専用アプリ「カーボフラッシュトレーニング」も紹介、
web上で気軽に体験することが可能です。