つぶさに街や自然を見つめ、繊細な筆致で描く気鋭のイラストレーター/マンガ家・中村一般、幻の作品集がよみがえります。
街を歩き、立ち止まる。いつかなくなってしまうものを、ほんの一瞬でも強く心に焼きつけるために。
つぶさに街や自然を見つめ、繊細な筆致で描く気鋭のイラストレーター/マンガ家・中村一般、幻の作品集がよみがえります。
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中村一般は、Webコミックメディア「路草」に連載された人気作『ゆうれい犬と街散歩』が2022年9月に単行本化され(トゥーヴァージンズ刊)、現在注目を集める1995年、東京生まれのイラストレーター/マンガ家。
2021年、中村が2019年~2020年に描いた日記マンガやイラストから選りすぐりをまとめた同人誌を自費出版。完売・増刷未定となっていました。
その幻の作品が、2022年視点の描き下ろしマンガを加えて甦ります。
本作はコピックとボールペンを使用して描かれ、道端の植物、路地裏の張り紙、深夜の住宅街、川の水面やそこに映る自分の像などが繊細な色彩と線で表現されています。
2019年から2020年にかけてという、世界中が未知のウイルスの脅威に怯えていた不安定な日々の中で、著者が生活の中で出会い、確かな眼差しで書き残した「ささやかな景色」の数々がオリジナルに忠実なフルカラーで再現されています。
その多くは2コマ~数コマ程度の短編マンガのようでもあり、同時に一枚ずつが独立した絵画のような存在感を放っています。
これからさらに表現の幅を広げて活躍していく著者の原点として記憶に留められるであろう鮮やかな初期作品集です。
著者について
1995年東京出まれの漫画家・イラストレーター。主に書籍の装画、漫画を描く。趣味は散歩と読書。 著書に『ゆうれい犬と街散歩』(トゥーヴァージンズ)がある。